| The first strawberries, A chherokee story | - 2006/01/14
- 地球が若かったころのおはなし。
この地球には最初の男と最初の女の夫婦が一組と、彼らの友人でこの地球を作った張本人の神さましか暮らしていませんでした。
ある日些細な喧嘩が原因で女が家を飛び出して行ってしまいました。 男は強がってみたものの寂しくてしかたがありません。それを知った神様は男に女を追いかけるよう命じました。
しかし女は後ろを振り返ることもなく、平野を越え、谷を越え、山を越えてどんどん遠くに行ってしまいます。そこで神様は女の足を止める“もの”を創り、男が追いつけるようにしようと考えました。
うっそうと木々が生い茂る森、美しく広い湖。 けれども女の歩く速度は変わらず、湖に至ってはすいすいと泳いで渡ってしまいます。
そこで神様は女の行く手に果実のなった木を出現させました。 ラズベリーにクランベリー。 どれもおいしそうでしたが、女はまったく足を止める気配も見せません。
神様は困り、考え考えたあげく、いきなりひらめいたものがありました。
そうだ、いちごを創ろう。
神様が考えると、女の目の前にいきなり、美しい白い花がたくさんついている茂みが出現しました。
女は立ち止まり、その茂みをのぞき込みました。 すると彼女の見ている前で、その白い花が次々と赤い実に変わっていくではありませんか。 しかもその実はまるで人間のハートと同じ形と色をしていたのです。
女はそれをひとつつまんで口に入れてみました。 とても甘くて少しすっぱい、それは恋の味がしました。 やつぎばやにいくつもほおばっているうちに、女は男の事、喧嘩の事を思い出していました。 そして、この実を男にも食べさせたいと。 そこへ、息を急ぎ切ってようやく男が追いついて着たのです ・・・
鮮やかな紅色、ツヤのあるぷっくりとしたいちごをカクテルに忍ばせて、 あなたは誰を立ち止まらせ、振り向かせたいですか?
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